光学分割クロマトグラフィー
ULTRON ESシリーズは、光学分割を目的とした専用カラムで、タンパク系(ULTRON ES-OVM, ES-PEPSIN, ES-BSA)とシクロデキストリン系(ULTRON ES-CD, ULTRON ES-PhCD) があります。
ULTRON ES-OVM(3µm)
■特長 従来品(5µm)と比較して・・・
- 最大使用圧力は、30Mpaです。
- LC/MSでも使用可能です。
- 3µmの充填剤の使用で、より高分離、高理論段数が得られます。
- 高い理論段数を保ったまま分析時間を大幅に短縮できます。
- 配管、フローセルの最適化で、さらなる性能向上が可能です。
- カラム長さ・内径の組み合わせで、9種類の豊富なラインナップをご用意しました。
■ULTRON ES-OVM ラインナップ
用途 | セミミクロLC | セミミクロLC コンベンショナルLC |
コンベンショナルLC |
---|---|---|---|
カラムサイズ 長さ×内径 (mm) |
50 x 2.1 | 50 x 3.0 | 50 x 4.6 |
100 x 2.1 | 100 x 3.0 | 100 x 4.6 | |
150 x 2.1 | 150 x 3.0 | 150 x 4.6 |
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
仕様は予告なしに変更をさせていただくことがございます。予めご了承ください。
ULTRON ES-OVM, ULTRON ES-OVM-C
■特長
- 変性に強いタンパク質(オボムコイド)をリガンドにしています。
- 幅広い不斉識別能を示します。
- 光学分割のための試料の前処理が不要です。
- 逆相で使用できます。
- 微量分析(数ng)が可能です。
- Clopidogrel bisulfate (USP)の出荷検査済製品 [ULTRON ES-OVM-C]
- 低粘性の30%アセトニトリル水溶液を使用した封入液 [ULTRON ES-OVM-C]
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
ULTRON ES-PEPSIN
■特長
- ブタ胃粘膜由来のポリペチド分解酵素であるペプシンを非常に安定化した状態で化学結合しています。
- β-遮断薬などのアミノアルコール系医薬品の光学分割に威力を発揮します。
- 光学分割のための試料の前処理が不要です。
- 逆相で使用できます。
- 微量分析(数ng)が可能です。
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
ULTRON ES-BSA-2
■特長
- ウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin)を非常に安定化した状態で化学結合しています。
- アリルプロピオン酸系薬物をはじめ、酸性化合物の光学分割に優れています。
- 光学分割のための試料の前処理が不要です。
- 逆相で使用できます。
- 微量分析(数ng)が可能です。
- USPカラムリストL75に該当。
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
■USP NFに準じた分析
Methotrexate (USP)
Sulindac
Ketoprofen
ULTRON ES-CD, ULTRON ES-PhCD
ULTRON ES-CD, ULTRON ES-PhCDはそれぞれβ-シクロデキストリン(CD)、β-シクロデキストリン誘導体(PhCD)を固定相とした化学結合型光学分割カラムです。
■特長
- 疎水性の環状化合物の光学分割が可能です。
- 溶離液は逆相、順相とも使用できます。
- 2種類のカラムで幅広い化合物の光学分割が可能です。
- 優れた安定性、耐久性を持ったカラムです。
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
※ULTRON ES-OVM, ES-CD, ES-PhCD, ES-PEPSIN, ES-BSAで分離した光学異性体の分離例をまとめたアプリケーションデータがありますのでご請求ください。
ULTRON ES-CD-2
■特長
- 粒子径5μmと3μmとで良好なスケーラビリティ
- ULTRON ES-CDよりも分離性能が向上
- 疎水性の環状化合物の光学分割が可能
- 逆相、順相のどちらの溶離液も使用可
- 優れた安定性、耐久性を有する
- USPカラムリストL45に該当
■用途
・医薬品 ・農薬 ・有機合成化合物
粒子径5μmと3μmとで良好なスケーラビリティ
ULTRON ES-CDより、分離性能が向上
■USP NFに準じた分析
Lamivudine
Voriconazole
ULTRON ES-CD-EP
■特長
米国薬局方 国民医薬品集(USP NF)の薬局方フォーラムでは、エピネフリン注射液のエナンチオマー純度評価にL45の充てん剤(3μm)を充てんしたカラムの使用が指定されており、System suitabilityとして(R)-epinephrineと(S)-epinephrineの相対保持時間がそれぞれ1.0 と1.1、Suitability requirementsとして分離度が1.5以上、ピーク面積の相対標準偏差が2.0以下、S/N比が10以上となっている。L45に該当する光学分割用カラムULTRON ES CD EPは、厳密な出荷管理の元、System suitability及びSuitability requirementを満たす事を確認している。
■USP NFに準じたEpinephrine の分析
ULTRON ES-CD-F
■特長
米国薬局方-国民医薬品集(USP-NF)の薬局方フォーラムでは、Fexofenadineの評価において、L45の充てん剤(5μm)を充てんしたカラムの使用が指定されており、System suitabilityとしてfexofenadine related compound Bとfexofenadineの相対保持時間がそれぞれ0.7と1.0、Suitability requirementsとして分離度が3.0以上となっている。
L45に該当する光学分割用カラム ULTRON ES-CD-Fは、厳密な出荷管理の元、System suitability及びSuitability requirementを満たす事を確認している。
■USP-NFに準じたFexofenadineの分析
ULTRON ES-CD-B
■特長
第十八改正日本薬局方では、Bepotastine Besilateの評価において、5μm の液体クロマトグラフィー用βシクロデキストリン結合シリカゲルを充てんしたカラムの使用が指定されており、システム適合性としてBepotastine Besilateの理論段数が3000段以上、シンメトリ係数が0.80.8〜1.5と規定されている。
5μmの液体クロマトグラフィー用βシクロデキストリン結合シリカゲルを充てんしたカラムに該当する光学分割用カラムULTRON ES CD Bは、厳密な出荷管理の元、システム適合性を満たす事を確認している。